「穏やかな人って、もともと性格がいいんでしょう?」
ときどき、そんなふうに言われることがあります。
たしかに、感情の波が小さく見える人はいます。
怒らない人、焦らない人、いつも落ち着いている人。
でも本当にそれは“才能”なのでしょうか。
正直に言うと、私は感情に任せた振る舞いを見ると、少しだけ残念に思うことがあります。
怒りをそのままぶつけてしまうこと。
イライラを周囲に広げてしまうこと。
でもそれは、「怒るな」と思っているわけではありません。
むしろ逆です。
人は刺激に反応するようにできています。
イラッとするのも、焦るのも、落ち込むのも自然なこと。
私自身も、もちろん反応します。
ただ、こう思うのです。
そのままで終わるのは、もったいない。
反応してしまうのは仕方がない。
でも、そこから先は選べる。
穏やかさは、生まれつきの性格ではなく、
“戻る力”の積み重ねだと私は思っています。
反応は止められない。
でも、その後どうするかは磨くことができる。
これは才能ではなく、技術です。
私は今、「穏やかに戻る技術」を研究しています。
その中核にあるのは、シンプルな3つ。
・呼吸
・俯瞰
・意味付けの変換
まずは呼吸で身体を整える。
次に、自分の感情を少し離れて眺める。
最後に、出来事の意味を選び直す。
派手な方法ではありません。
でも、繰り返すことで確実に“戻る力”は育っていきます。
穏やかな人になる必要はありません。
でも、穏やかに戻れる人にはなれる。
感情に反応してしまう自分を責めなくていい。
ただ、そのままで終わらせない練習をすればいい。
穏やかさは、特別な人のものではありません。
磨けるものです。
